ナイトトレック装備を考える – ヘッドライト

ナイトトレックにおいてヘッドライトは非常に重要なアイテムの一つです。
行動用のヘッドライトについて考えていきましょう。

1.ソロか、パーティーかで大きく変わるスイッチ操作の頻度

ナイトトレックにおいて気をつけたいのは「明るい光源を見ないこと」
近距離でLED光源を覗き込んでしまえば、目に与えるダメージは大きい。
また光源を見て目が眩んでしまった状態から復帰するには小一時間要する。
パーティーの場合は相手と会話をする時など顔を照らしてしまわぬよう輝度を落とすといった配慮は必要だ。

メーカーによっては近接センサーが付いていて手を近づけるだけでON/OFFができる「ジェスチャー機能」の搭載された機種も存在する。

2.赤色灯の重要性

LED光源を覗き込まないことはもちろんだが、路面や手元の地図などを照らした際の照り返しで目が眩んでしまうし、テント内や山小屋などより気を遣わなければいけないケースも多いだろう。
そんな時に便利なのが「赤色灯」だ。
赤色のLEDは、青色(通常のLEDヘッドライト)に比べて目が眩み難いので、そういったシーンでは赤色点灯の機能が付いたヘッドライトが重宝される。

3.電源

量販されているヘッドライトは乾電池式か内蔵充電池式の2タイプが主流。
充電式の場合、USB端子からスマホ用の充電器等でチャージできるものが多く、一見「電池買わなくていいし良いかも!」と思いがちだが、行動計画によっては落とし穴もあるため注意したい。

充電式の注意点

①行動中の電池交換、補充が難しい
乾電池式と違い「光が弱くなったらすぐに電池を交換」ということはできず、モバイルバッテリーから充電が必要。
充電に時間がかかるうえ、重いモバイルバッテリーの持ち運びが必要になる。
乾電池式であれば予備を持っていけば良いし、コンビニですぐに購入できることが利点だ。
逆に、モバイルバッテリーの携帯が苦でなく、経済的に使いたいということであれば充電式でも良いかもしれない。ただし内臓バッテリーにも寿命があるので耐用年数は数年と考えておきたい。

②低温に弱い
充電式のヘッドライトには小型のリチウムイオンバッテリーが採用されていることが多い。
リチウムイオンバッテリーは寒さに弱く、氷点下を下回る冬のフィールドでは性能が大きく低下することも考えられる。(PETZLのCOREなど低温環境でも一定の性能を発揮する商品は存在するが・・・)
乾電池式であればリチウム乾電池を使うことで極寒のフィールドでもヘッドライトを使用することができる。

オススメの5選

赤色灯などのナイトビジョンに対応しており乾電池で運用可能、かつ操作がシンプルで耐用年数の長い商品をセレクトした。

PETZL(ペツル) E093FA ティカ
PETZLタクティカは単四乾電池3本で運用されるが、別売の「CORE(コア)」を購入すれば、USBから充電が可能。低温にも比較的強く、まさに乾電池式と充電池式の「良いとこ取り」をした商品と言える。
PETZL(ペツル) E093HA タクティカ
定番とも言えるPETZLのタクティカ。単四乾電池3本で300ルーメンの出力、IPX4防水。
カタログ表記の最大勝者時間120時間は弱モード(6ルーメン)の場合で、最大輝度の場合5時間程度となる。CORE対応。
Black Diamond ストーム400
ブラックダイヤモンドで一番売れたヘッドライトと言えるこの商品は最大照度400ルーメンを誇るというだけでなく、バッテリー残量メーターや赤・赤青緑3色のナイトモード、IP67防塵防水など信頼に足りる能力を兼ね備えている。
Black Diamond スポットライト160
ブラックダイヤモンドの軽量ヘドライト、単四電池2本で160ルーメンという性能だが、赤色灯やロック機能など必要十分な機能が備わっている。用途を選ばず使い倒せる一品かもしれない。
Lepro LED ヘッドライト
「2000円以下でベストなものを」と言われたらこの商品。乾電池式のヘッドライトの多くが2本〜3本の乾電池を必要とする中、この商品は単三乾電池1本のみで運用可。
明るさは100ルーメンのため、「目がくらむほどの明るさ」ではないが、電池交換の用意さや重量など、乾電池1本で運用できることのメリットは大きい。